診療案内
MEDICAL
産科
外来診療
産科
- 受付時間
- 午前8:00~11:00
- 診察場所
- 西棟3階 マタニティーハウス外来
セミオープンシステムを積極的に導入しております。
また、ハイリスク妊婦や合併症を有する妊婦の管理を行っております。
当院はこどもセンターにNICUを有することから、当院の産科外来に通院、または入院中の妊婦さん褥婦さんに限らず、神奈川県周産期救急医療システムに参加し、外部医療機関からの産科救急患者の受け入れを行っています。
遺伝診療(完全予約制)
当科には臨床遺伝専門医と認定遺伝カウンセラーが在籍しており、臨床遺伝・ゲノム医療センターにて遺伝カウンセリング外来や出生前検査外来を行っております。
特殊診(完全予約制)
- 受付時間
- 中期胎児精密超音波検査外来(月~金曜日 午後2:00~4:00)
子宮鏡外来・コルポスコピー外来(火曜日・水曜日・金曜日 午後2:00~4:00) - 入院診療
- 班体制(複数の担当医が入院患者を担当するシステム)のもと、クリニカルパスを併用しながら最善の医療を提供しております。
周産期診療について
周産期(しゅうさんき)とは、出産前後の期間の事を指し、具体的には妊娠22週から出生後7日未満と定義されています。
この時期には早産や糖尿病、妊娠高血圧症候群などの母体合併症、胎児異常や新生児異常が起きやすい時期でもあります。
多くの妊婦さんは妊娠中に何事もなく無事出産を迎えますが、ある一定の頻度で母体や胎児、新生児に異常が生じます。
当院ではセミオープンの地域の先生とともに妊婦健診を通じて連携し、異常の予防や、
早期発見に努めハイリスクと思われる妊婦さんには大学病院での強みを活かし新生児科はじめ
他診療科の医師、助産師や看護スタッフなどとともに
個々の妊婦さんに合わせた最善のチーム医療を提供するよう努めております。
当院で分娩を希望される方へ
当院では皆様に安心かつ安全な出産を提供できるよう、妊婦健診や分娩に関して産婦人科医師のみならず助産師、他診療科、地域医療連携施設を通じて診療を行っております。
円滑な診療のため初診時や健診先からの帰省および前回受診時から6ヶ月以上経過された方には紹介状の持参をお願いしております。紹介状をお持ちでない場合は同日の診療に応じられない、または受診に時間を要する場合がございます。
当院の分娩予約や産科セミオープンシステムに関しては下記をご参照下さい。
分娩予約、産科セミオープンシステムについて
当院では電話での分娩予約はお受けしておりません。必ず受診が必要となります。
他院で妊娠診断を受けていただいた場合は紹介状の持参をお願いしております。当院妊娠初診となる場合は、初診料がかかります。
紹介状がなく保険診療となる場合は選定療養費(7,000円+消費税)が別途発生致します。
基本的な妊婦健診は近隣の提携クリニックでのセミオープンシステムをご利用いただいております。基礎疾患や既往歴などをもとに妊娠・分娩のリスクをご相談し当院での健診をお願いする場合もございます。
当院への里帰り分娩をご希望の方は、提携クリニック以外の妊婦健診に通院していただいてもかまいません。
他院に里帰り分娩予定の方で、妊娠・分娩のリスクのある方の健診も承っておりますが、初診時にご相談となります。
妊娠18~20週には必ず当院での胎児精密超音波を受診していただきます。セミオープン、および里帰り分娩のため、現在他院で健診をされている方でも受診をお願いしております。
また合併症の内容によっては他院をご紹介させていただくことがございます。
セミオープンシステムについて
当院では、基本的な妊婦健診は近隣の提携クリニックでのセミオープンシステムを利用していただいております。基礎疾患や既往歴などをもとに妊娠・分娩のリスクをご相談し当院での健診をお願いする場合もございます。
自宅近くの病院や産婦人科クリニックで妊婦健診を受けていただき、妊娠18~20週では当院での胎児精密超音波を受診していただきます。
妊婦健診の経過が良好であれば、妊娠34週以降から当院での健診・分娩となります。また帝王切開が必要な方は、術前検査、麻酔科の受診が必要となるため妊娠30~32週までには当院にお戻りいただいております。
セミオープン先で初期検査など施行された場合は、当院お戻り後の採血に一部追加して検査をおこなっております。必要な項目を確認させていただきますので必ず紹介状、検査結果などを持参して下さい。
当院での健診はお子様の同伴は可能となっておりますが、原則ご主人およびご家族の診察室への入室はお断りさせていただいております。ご主人と一緒にお話が必要と医師が判断した場合はその限りではございません。
また当院では出生前検査教室や初期精密超音波などの専門外来も行っております。セミオープンシステムで近隣施設に通院されていても、同時に当院でこれらの診療を受けることができますのでご相談ください。
4D超音波は通常の健診では行っておりません。ご希望のある方は近隣クリニックへの受診をお願いしております。
産褥1ヶ月健診は原則当院に受診をお願いしております。
胎児診断・スクリーニング・ハイリスク妊娠管理
当院は神奈川県の地域周産期医療センター指定病院です。
当院で分娩予定の方は全員、妊娠18週~20週に精密超音波を行っており、特に胎児超音波診断には力を入れています。
ローリスク妊娠だけでなく、妊娠高血圧症候群、切迫流・早産、前置・低置胎盤、多胎妊娠、胎児発育不全などのハイリスク妊娠も積極的に診療しています。
年間に約50件の母体搬送を受け入れており、1000件以上の分娩管理を行っています。
ハイリスク症例に関してはNICUと毎週カンファレンスを行い、分娩前から出生後までの情報を共有しています。
その他、内科疾患などの持病をお持ちの場合は専門科とともに診療にあたっています。
産褥大量出血など母体救急疾患では放射線科と連携し血管内治療も行います。
総合病院ならではの、他科との連携を取って診療に臨んでいます。
最善の医療を提供するため、日々技術と知識の向上に努めています。
出生前検査・遺伝診療
出生前診断とは、胎児が生まれる前に、どのような疾患を持っているかを調べる検査(出生前検査)を行い、これに基づいて胎児の先天性疾患の一部(形態疾患や染色体疾患、具体的には、21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーなど)などの診断を行うことです。
出生前検査には、大きく分けると以下の2つに分類されます:
- ①確定的検査(絨毛検査、羊水検査)
- ②非確定的検査(超音波マーカー検査、コンバインド検査、母体血清マーカー検査、NIPT(Non invasive prenatal testing; 母体血を用いた無侵襲性出生前遺伝学的検査)
出生前検査を受けていただく前に、当院では出生前検査教室を毎週開催しております。
産婦人科医、臨床遺伝専門医がスクール形式(学校の授業のような形)で出生前検査について解説します。出生前検査について正しく知りたい、よく理解してから受けるかどうか決めたい、とお考えの方は受講をご検討ください。御主人・パートナーと一緒に受講することをお勧めしています。
また、個別の遺伝カウンセリングを実施しております。下記をご参照ください。
助産外来・院内助産
ローリスクの妊婦さんや産婦さん、お産後の母子に対し、妊婦健康診査ならびに保健相談・支援、分娩管理が助産師により行われる体制です。自分らしく、自然で安全なお産をするためには、健康管理などをとおして産む力を備えることも大切です。助産師が産む力と生まれる力を最大限に発揮できるようサポートします。分娩経過が正常である場合、医師はお産に立ち会いません。
また全てのお産には、何が起こるかわからないという予測不可能な側面が伴います。妊娠・分娩・産後の経過において、医師による処置が必要とされた場合はすみやかに医師と連携を取って対応致します。
母乳外来
当院で分娩された方を対象に助産師による母乳相談を実施しております。母乳に関する相談に限らず、育児相談やお母さんの心理面のサポートを行っております。ご心配なことはご遠慮なく、助産師にご相談ください。
北部病院産褥ショートスティ
当院で分娩された方のみを対象で、産後の育児サポートのひとつとして、産褥ショートスティを行っております。短い入院期間で退院後の育児に不安のある方や、退院後すぐにお手伝いがいない方も増えている中で、赤ちゃんとの生活に慣れていくためのお手伝いができればと考えはじめました。
自宅での育児に自信が持てるように、またお母さんの心身を整えられる環境を提供し、助産師による専門性の高いケアを行っております。利用中は個別に合わせた育児サポートを行うことが目的であり、基本的に母子同室になります。
対象の方
- 当院で出産され、退院予定または退院された母子(生後28日未満)
- 当院で出産され、新生児がNICU・GCUに入院され、母子同室が行えずに退院予定の母子(生後28日未満)
横浜市産後母子ケア事業
横浜市産後母子ケア事業施設に認定され、2016年1月より当院で開始しました。産後のお母さんと生後4か月未満の赤ちゃんが対象です。母子の体調に合わせて助産師からのアドバイスを受けることができます。お母さんと赤ちゃんの状況により利用できない場合もありますが、まずはお住まいの区こども家庭支援課にご相談ください。
マタニティ歯科・赤ちゃん歯科
北部病院の歯科・歯科口腔外科は、2012年の西棟マタニティハウスの開設とともに、「安全で安心してもらえる出産」を提供するための妊産婦チーム医療に加わりました。そこで、北部病院にて妊婦健康診査を受け、分娩を予定している方々を対象に、妊婦と赤ちゃんの口腔の健康支援を行うために、歯科病院の小児歯科と連携して「マタニティ歯科・赤ちゃん歯科」を開設しました。
マタニティ歯科・赤ちゃん歯科では、妊娠中期(16~24週頃)となり、つわりがおさまってきた頃の妊婦さんを対象にした「マタニティ歯科学級」「マタニティ歯科健診」を行っています。また出産後、お子さまが5~6か月くらいになった頃に「赤ちゃん歯科学級」を実施しています。
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マタニティ歯科学級
妊娠期の女性ホルモンの増加や生活習慣の変化から起こりやすい歯肉炎やむし歯などの口腔のトラブルとその対処法、胎児の歯の発育状況や歯の形成に必要な栄養の摂り方、そして妊娠期の歯科治療についてなど、妊娠期に必要な歯科的知識を小児歯科医が解説します。
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マタニティ歯科健診
口腔内診査から口腔内の健康状態や問題点を把握していただき、口腔清掃方法のアドバイスや必要な処置は妊娠安定期に受けられるようサポートします。
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赤ちゃん歯科学級
赤ちゃんの歯・口の発育と機能発達や口腔ケアの話と実際の口腔清掃のやり方の実習などを行い、離乳食や指しゃぶり、おしゃぶり、むし歯予防のことなど、お母さまの悩みや心配事などにも相談にのっています。
- *マタニティ歯科・赤ちゃん歯科を受けていただくことで、少しでも安心・快適な妊娠期を過ごすお手伝いができれば、また出産後もお子さまの口腔の健康を含めた健全な発育の支援につながればと考えております。
出産前クラス
新しい生命を迎えるにあたり、喜びと期待に満ちた日々をお過ごしのことと思います。今、お腹の中で健やかに育っている赤ちゃんと共に、来るべき出産・育児を自分らしく、乗り切るきっかけにして欲しいと願い、当院では出産前クラスを開講しています。妊娠・出産・育児にはご夫婦の理解と協力が大切です。是非、ご夫婦での参加をお待ちしております。私たちと一緒に楽しい出産前クラスを作っていきましょう。
当院でご出産予定の方に限らせて頂き、28週0日から参加していただけます。ご夫婦での参加をお待ちしておりますが、お一人でもお気軽にご参加下さい。授乳クラスに関しては妊婦のみの参加となります。出産前クラスは「分娩クラス」「授乳クラス」「帝王切開クラス」の3クラスを開催しております。
診療実績
2021 | 2020 | 2019 | 2018 | 2017 | 2016 | 2015 | |
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分娩数 | 1007 | 1024 | 1018 | 1146 | 1000 | 993 | 978 |
双胎 | 42 | 44 | 93 | 106 | 74 | 73 | 76 |
胎盤異常 | 42 | 22 | 39 | 35 | 30 | 26 | 47 |
妊娠高血圧症 | 51 | 66 | 68 | 63 | 51 | 67 | 61 |
妊娠糖尿病 | 129 | 64 | 141 | 153 | 92 | 62 | 26 |
合併症妊娠 | 528 | 390 | 444 | 469 | 398 | 348 | 440 |
精神疾患合併 | 82 | 49 | 93 | 86 | 41 | 44 | 24 |